マコトの徒然日記

日々思うことを綴ります。よく頭おかしいと言われます。

デジモンカードゲーム封入率低すぎ問題~TCGにおける付加価値のつけ方という観点から考える~

4月、とても楽しみにしていたデジモンカードゲームが発売されました。ゲームシステムは既存カードゲームにはない斬新な考え方で、とてもおもしろいと思います。

 

が、巷でも言われている本カードゲームの難点として、レアカードの封入率が挙げられます。正直私も、これまで遊戯王の経験しかないので他のTCGと比べて封入率がどうかはわかりませんが、封入率は低く感じます。せめて、シークレットとパラレルは別枠にしてほしいです。

 

とはいえ、デジモンカードゲームを見ていると、これはカードゲームの作り方・ゲームバランスと大きく関わっているように思い、何も考えずレアカードの封入率が低いと文句を言うわけにもいかない気がします。

とはいえ、遊戯王(一昔前まで)とデジモンカードしか知らないので、その二つからの考察となります。

 

レアカードというのは、他のカードに比べて排出率が低くて希少価値の高いものであり、カードでの対戦における性能も優れていることが多いです。いわゆる強いカードが、レアカードとなることが多いです。ここでは、いわゆる光モノとします。

遊戯王デジモンカードのレアカードの封入率はこんな感じ。

 

遊戯王※いちばん最近のやつ、昔はもっと封入率低かった

1BOX 5枚入りパック×30 計150枚入り(税抜4,500円)

 

収録カードのレアカード枠

ウルトラレア(シークレットレア仕様・アルティメットレア仕様あり)8種

・スーパーレア10種(シークレットレア仕様あり)

 

1BOXあたりの封入率

・シークレットレア1枚

アルティメットレア1枚

ウルトラレア3枚

・スーパーレア6枚

 

 

デジモン

1BOX 6枚入りパック×24 計144枚入り(税抜4,320円)

 

収録カードのレアカード枠

・シークレットレア2種

・スーパーレア10種

・コモン・レア・スーパーレア・シークレットレアのパラレル14種

 

1BOXあたりの封入率

・シークレットレア1枚 or パラレル1枚

・スーパーレア3枚

 

  

ぱっと見デジモンのほうが、レアカードの封入が圧倒的に少ないです。

それぞれのカードゲームにおけるレアカードの特徴を見てみましょう。

 

遊戯王では、(現代はどうなっているかよくわかりませんが)レアな強いカードでも、実際に対戦のなかで使うには、相応の制約や条件がありました。出せれば強いけど、出すのが大変ということも多いです。それ専用のデッキを組む必要があったりします。シューティング・クェーサー・ドラゴンとか、まさにそんな感じではないでしょうか。パック収録のカードじゃないですけど。

一方、デジモンはというと、まだ発売間もなくカードプールが少ないということもありますが、レアな強いカードは問答無用で強いという感じです。比較的制約が少なく、とりあえずデッキに入れておけば十分強いという感じです。正直、発売当初からこんな強いカード作って大丈夫?と思わされました。ですが、現代はすでに、他の成熟したTCGがインフレしてしまっている状態なので、いまさら初期遊戯王のようなカードを作っても、消費者はもう満足しないでしょう。とはいえ、最初からインフレした状態では、カードゲームとしてのゲームバランスがとれません。

そこで、デジモンカードにおける強いレアカードに付加される制約として、ゲーム内における使用難易度ではなく、カードそのものの希少価値を選んだのではないでしょうか。

 

 

遊戯王は比較的手に入りやすいが、使うのには一苦労。(たぶんひと昔前の話)

デジモンは手に入れるのに一苦労だが、手に入れてしまえばお手軽に強い。

 

たしかに、デジモンカードの封入率が高まれば、ひたすら強いカードをぶつけ合うだけの対戦になる可能性はあると思います。

が、このようなゲームバランスのとり方は、デメリットもはらんでいます。カードとしての価値と希少価値がともに高まることで、レアカードの転売価格高騰を引き起こし、それは強いカードを使うための解決手段がお金になってしまうことを意味します。

TCGである以上、つぎ込める資産の多寡がプレイヤーの保有するカード量、ひいては実力に影響することは仕方がないことですが、現状のデジモンカードの仕組みでは、お金の及ぼす影響があまりにも大きく感じます。

カードをいかに上手く使うかという戦略性が薄れ、いかに強いカードを集めるかという要素が強まっているように思います。

 

実際には、発売から間もない現在では、強いレアカード(というかそもそもカード全体)もまだ種類が少なく、それらの需要が高すぎるというのもそれなりに大きな価格高騰の要因ではあるとは思いますし、今後カードの種類が増えれば各カードの需要も分散して値段も多少は落ち着くのではないかとは思います。

が、そうであったとしても、極端にいえば大人の購買を促し子どもの参入を妨げるようなゲームのつくりはいかがなものかと思います。

 

 

個人的には、シークレット枠でただのコモンのパラレルが出たときにはどうしようもない怒りがこみあげました。

 

 

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