パナソニックパンサーズへの大学生選手入団って業界的にどうなの??
久々にバレーの話題です。
年明けから、パナソニックパンサーズの異例の選手入団発表がバレーファンを賑わせています。(と思います。少なくとも私は賑わっています。)
1月の年明けすぐ、早稲田大学3年の大塚達宜(日本代表)と筑波大学のエバデダンラリー、さらについ先日、高松工芸高校3年で4月から筑波大学に進学する牧大晃の入団が発表されました。
Vリーグの選手(男子)はこれまで、多くの場合は大学卒業後、場合によっては高校卒業後にチームに入団しており、現役の学生が掛け持ち状態でチームに入団することはありませんでした。そのようなことから、今回の現役学生の入団は史上初のこととして大きな話題となりました。
1月加入の選手たちはすでにリーグで活躍しており、牧選手も3月下旬に大学チームに合流するまでパナソニックでプレーするとのことです。この選手たちは基本的には大学でプレーし、大学バレーのオフシーズンとなる12月~3月にパナソニックでプレーすることになるようです。
京都在住で、Vリーグを観に行くとしたら一番近いパナソニック、という私にとってはとてもうれしいニュースでした。3月の枚方ホームゲームのサントリー戦か東レ戦を観に行こうと思っていたところなので、大塚選手や牧選手まで生で観られるかと思うと、とても楽しみです。
が、これってVリーグ内の業界的にはどうなんでしょうか?
当然ながらリーグの運営側に選手登録がされているので、リーグ的にはOKなんでしょうけど、他チームからしたらどうなんでしょうか?
「そんなんありなんやったら、ウチだってやるわ!」「誰も手出さんタイミングで囲い込みにいってズルい!」みたいなふうになってはないんでしょうか。
Vリーグへの入団がどうやって決まるかはわかりませんが、少なくとも野球のようなドラフト会議はありません。(裏ではやっているのかもしれませんが)毎年、各チームが内定選手を発表するのみで、大学4年または高校3年の選手です。基本的には、大学や高校の卒業見込みの選手が就職活動的なことを行うのか、チームから声がかかるのか、そんな感じなのでしょう。
そんななか、パナソニックが現役大学生に手を出しました。
若い才能の育成による日本男子バレーのレベルアップを目指し、将来的には選手の海外挑戦などもサポートしていくとのこと。日本バレー界にとってはとてもいいことだと思います。大学生選手にとっても、早々にイタリア挑戦が実現した髙橋藍選手のように、常識にとらわれず、早い段階からより高いレベルの環境で挑戦できる機会が与えられるのは願ってもないことだと思います。
が、Vリーグで競い合う他チームの立場から考えると、そのような大義名分がありながらも、現役大学生の加入は当然ながら「チームの戦力強化」でもあります。日本代表でオリンピック出場まで果たした大塚選手の加入は特にそんなふうにも見えます。「全チームで取り合いになる前に、抜け駆けして現役大学生のうちにチームに入れてしまおう」という意図があるともとれてしまいます。
別にそこにルールはないんやしいいやんっていう考え方もあるとは思いますが、競技である以上、全チームで平等にすべきところもあると思います。
今回の件が、実際のところ業界内でどうなんやってところはわかりませんし、ちゃんと全チーム納得の上での結果なのかもしれませんが、ちょっと裏事情が気になるニュースでした。
まあ一ファンとしては、気軽に行ける枚方で大塚選手や牧選手が観られるのは単純にうれしいので、3月の試合はぜひとも観に行きたいと思います。