「NO MORE MUSIC」な現代の音楽事情 ~OKAMOTO'Sかっこよすぎ問題~
私、音楽は気に入ったアーティストに絞って狭く深く聴くタイプです。アルバムは基本全部買います。
今のレギュラーは、こんな感じ。
中学のころから10年以上聴いています。人生で一番聴いています。
実家のような安心感。
中学終わり~高校初めぐらいにベースを始めて、亀田誠治という神の存在を知り、そこからずっと聴いています。今年の復活は泣きました。
UNISON SQUARE GURDEN
タイバニが好きなので「オリオンをなぞる」で知っていて、「シュガーソングとビターステップ」も知っていましたが特に聴いていませんでした。1~2年前、YouTubeのおすすめでライブ映像が出てきて、究極の天才3人組だと気づいて、そこから聴き始めました。
OKAMOTO’S
もともと、存在は知っていましたし、ハマ・オカモトという神もベーシストとして知っていましたが、特に聴いていませんでした。半年ほど前、これまたYouTubeで「90’S TOKYO BOYS」を聴き、自らの愚かさを恥じました。それ以降めっちゃ聴いています。
それぞれのよさや曲を紹介し始めたらキリがないですし、私が聴いているアーティストの曲は神曲ばかりなのですが、比較的最近聴き始めたOKAMOTO’Sの「NO MORE MUSIC」という曲に、あまりにも感銘を受けたのでご紹介します。
「NO MORE MUSIC」は、2017年発売のOKAMOTO’Sの7枚目のアルバム『NO MORE MUSIC』の収録曲で、タイトル曲となっています。
まずタイトル。NO MORE MUSIC=もう音楽はいらない、どういうこと!?っていう感じです。
ご本人たちへのインタビューなどをネットで見ていると、
聞き手としての視点から、現代にめまぐるしいスピードで生まれ続ける音楽に追いつけなくて、いったん新作リリースをやめてくれないか、という思い。
作り手としての観点から、音楽が世にあふれていて自分たちの音楽が渇望されているわけでもないなかで、なぜ自分たちは音楽を作っているのか、世の人たちはいったいどんな音楽を欲しているのか、という思い。
これらが混ざり合い、それでも自分たちは音楽を作り続ける、という決意も含みつつこのタイトルとなったようです。
常に新しい音楽があふれ続ける現代、でも単純に新たなものが生まれて古いものがなくなるわけでもなく、価値ある音楽は聴き続けられ価値を持ち続けます。結果、音楽というものは蓄積され続け、増え続けます。
世の人々を見ても、みんな何かしらの音楽を聴いています。街中では、そのときどきの流行の音楽が繰り返し流れています。違法ダウンロードも横行し、昔のようにCDも売れません。
なんだか、人々のなかでの音楽の価値がどんどん薄まっているように思います。あって当たり前、提供されるものを鵜呑みにしているような、そんな感じ。無料で聴けないならいらない、とりあえず流行りの曲を聴く、みたいな。考え方・感じ方は人それぞれその人の自由なので、とやかく言うつもりもありませんが、この曲を聴いて、あらためて感じました。
Everybody what’re you listening to now?
Everybody tell me some good music (Everybody tell la la lies)
サビの一部です。「みんな何聴いてんの?いい音楽教えてくれよ!(嘘ばっか言われるけど)」っていう感じの内容です。
みんな音楽にお金を払わずに流行の音楽ばかり聴いてるしそれがいいみたいに言ってるけど、みんな心のどこかでは本当に好きで心揺さぶられる音楽があって、本当は真に価値のある音楽がほしいんだろ?満足できる音楽がなくて我慢してるならそれを教えてくれよ!というメッセージを感じました。
昔よりミュージシャンが儲からなくなった現代社会、それを憂うのではなく、そんななかでも音楽の可能性を信じて作り続ける、という前向きで力強い決意を感じられる曲です。
と書いてみましたが、やっぱり文章ではうまく伝えるのは難しいですね。
これだけの思いを伝えられる音楽ってやっぱり偉大ですね。
とりあえず、OKAMOTO'S、ぜひ聴いてみてください。
「NO MORE MUSIC」のMVはこちら↓
OKAMOTO'S 『NO MORE MUSIC』MUSIC VIDEO
FIRST TAKE、OKAMOTO'Sの実力の高さ、かっこよさなどすべてが感じられる最高の動画です。「NO MORE MUSIC」もやってます。
OKAMOTO'S - Welcome My Friend , NO MORE MUSIC / THE FIRST TAKE FES vol.1
「NO MORE MUSIC」収録アルバム、『NO MORE MUSIC』。「90'S TOKYO BOYS」ほか、収録曲めちゃ豪華です。