【祝ガッシュ20周年】物語における魅力ある敵キャラとは ~『金色のガッシュ!!』編~
戦い系の物語において、敵ってとても大切ですよね。
主人公は当然ですが、敵にも魅力があるかないかで物語の質を大きく左右すると思います。節目節目でのボスのような大きな敵であればなおさら、そのキャラクターの作り込みが重要になってきます。
ダースベイダーとか、HUNTER×HUNTERの幻影旅団とか、魅力的であれば敵でもすごく人気がありますよね。
そして、そのようなキャラクターに魅力を付加していく手法についてもいろいろです。
圧倒的な強さで絶望を与える存在であったり、絶対的な悪であったり、泣けるバックボーンを持っていたり、さまざまです。
個人的に大好きな敵キャラはたくさんいますが、永遠のNO1はやはり、
コイツ。
『金色のガッシュ!!』のデモルトです。(画像は私が実際に持っているカード)
『ガッシュ』最初の長編エピソード「千年前の魔物編」に登場し、千年前の魔物のなかで最強の存在でした。ラスボスのゾフィスはブラゴが担当したので、ガッシュたちにとっての事実上のラスボスです。
デモルトほど私に絶望を感じさせた敵キャラはいまだいません。
順を追って見ていきましょう。
最も絶望を感じる瞬間は、初登場シーンです。
ガッシュたちは千年前の魔物との戦い(デボロ遺跡突入2回目)では、紆余曲折を経て、ガッシュ組&ウマゴン組、ティオ組&ウォンレイ組、キャンチョメ組&キッド組の3チームに分かれて戦っていました。
それぞれが千年前の魔物の四天王を撃破し(もちろん四天王最後の1人はデモルト)、それぞれが遺跡最上部へと到達し、ガッシュチームとキャンチョメチーム(キッドは魔界へ送還されてしまっています)が合流します。
合流後、さらにレイラを加えて遺跡最上階へ向かう途中、清麿は自らの仲間の頼もしさを再確認していました。
もちろん、まだ合流していないティオ・ウォンレイについても言及します。
ティオは強力な防御・回復呪文を持ち、これまで何度も助けてもらった。
ウォンレイは強力な呪文に加えカンフーの達人、自分たちよりよっぽど強い。
こんな仲間がいれば、最後の敵がどんな奴だろうと勝てる。
そんなことを考えていたそのとき、最上階で呪文らしき声とすさまじい音が聞こえました。
嫌な予感とともに急いで最上階へ向かうと、
あのウォンレイが!!!
(私の最推し魔物が!!!)
そして、
こんなん勝てるわけないやろ。
こんな奴誰も想像してなかったやろ。っていうか想像できんやろ。
衝撃的な登場で、私はしっかり心を折られました。
期待させてから絶望に突き落とす、典型的な見せ方ですが、当時小学生の私にとっては初めての経験でした。
その後も、ガッシュたちの呪文では全然ダメージを与えられない。
バオウの直撃をくらっても倒れない。
この時点でのティオの最強の防御呪文マ・セシルドすら軽々砕かれる。
挙げ句の果てにはさらに強くなる。
当時小学生の私にはひたすら絶望でした。
その他魅力的な敵はたくさんいますが、やはり私のなかではデモルトがNO1です。
とりあえず、『金色のガッシュ!!』20周年おめでとうございます。
コミックス、文庫版、完全版の3セットコンプリートアラサーの思い出語りでした。