仮面ライダージオウの最終回の違和感
ちょっと前のことですが、仮面ライダージオウが最終回となりました。
平成最後のライダーということで、これまでの平成ライダーキャストが大勢出演され、その上それぞれの平成ライダーの世界観もある程度守られた物語で、ディケイド以上のお祭作品でありながらも、ただのお祭で終わらない、一つの作品としても非常におもしろいシリーズでした。
キャスト、スタッフの皆さんおつかれさまでした。
昨年のビルドのときにも似たようなことを書いた気がしますが、今作でも、最終回にはちょっと違和感を感じました。
最終回、まとめると、主人公たちが生きている時空は色んなやつの思惑によって、この先最悪の未来しか残されていないから、主人公が時の王として手に入れた時空を破壊する力によって、その時空を破壊し、みんなでいい世界を作るために最初からやり直そう、的な結末だったと理解しています。
たしかに、ソウゴはこれまで、決まった未来に抗いながらもそこに向かってしまっていました。これからは未知の未来に向かっていく新たな物語が始まるという意味では、明るい終わり方かとは思います。
ビルドのときも、ラスボスを倒しようがないからそいつのいない新しい世界を作り出して、平和な世界でやり直そうという結末でした。
最近、諦めエンド多くないですか?
別にそれを悪く評価するつもりはないです。実際にもうどうにもならないしそれしか方法がないというところまで追い込まれた上での結論なので、それはそれでいいと思います。
なんか、無駄に変なこだわりを持っての感情論とか、急にすべてを解決してしまうほどの力が覚醒するご都合主義とかよりはよっぽど現実的で、今の時代らしいと思います。持てる最大限で、可能な範囲内で最善を尽くすというのも、平成ライダー後期ではよく見られた傾向だと思います。
ただ、ビルドやジオウのような全世界リセット的なやり方を、ハッピーエンド的に描くことに違和感がありました。
1年かけていろんなことに努力し、視聴者が感情移入してきたキャラクターたちは消え去ってその努力はなかったことになり、姿だけが同じな別人が作り上げられ、新しい人生をやり直すよって言われても、素直によかったねとはならないと思いました。
ハッピーエンド的に描くなら、やっぱりみんなの努力が報われないとなあと思います。
努力の結果が世界リセットなんだって言われるかもしれませんが、そうであればなおさら、最大限の努力したけどどうにもなりませんでしたっていう、どちらかといえば虚しい感じのバッドエンドよりな感情を生む気がします。
まあ、お話はすごく楽しませてもらったので、別にいいんですけどね。
(あくまで、最後のハッピーエンド的な雰囲気が違和感あるっていう話ですからね!内容には何の文句もありませんよ!)