【遊戯王】デュエルリンクスのシンクロ導入は遊戯王再興の一手となるか
本日、遊戯王のスマホアプリ「デュエルリンクス」に、ついにシンクロ召喚が導入されるということを知りました。
デュエルリンクスはリリース直後にほんの少しやっただけですが、今回の情報は割と思うところがありました。
リリースからもうすぐ2年ほど経つのでしょうか。
その間にどのような道をたどり、どのような評価を受けてきたのかは、私は正直あまり知りません。そんな奴が何を偉そうにと思われるかもしれませんね。
〇リリース当時の環境
少なくとも、リリース当時に私が感じていた社会的評価は、「昔懐かしの遊戯王の再現」でした。
当時のOCGはシンクロ召喚、エクシーズ召喚、ペンデュラム召喚と様々な召喚方法が作り出され、各カードの持つ能力もインフレ傾向にありました。
デュエルでは、驚異的な展開力による一方的なモンスターの大量展開(通称ソリティア)、後攻プレイヤーを封殺する置物モンスターなどによって、複雑化・高速化が進んでいきました。
当時のカードを熟知していなければ、デュエルを見ても何をしているかわからない、わずか2,3ターンで決着がつくこともしばしば。
そんな状況によって新規プレイヤーの参入・古参の復帰がしづらい環境であったことは否定できません。
これだけ言ってますが、私は、OCGが選びたどってきた進化の道筋を否定するつもりはありません。実際、遊戯王OCGは現在までずっと楽しませてもらっています。
ですが、実際に社会的には上記のような評価も一定数ありました。
そこに登場したのがデュエルリンクスでした。リリース当時は、シンクロ召喚が登場する以前のルールで、まさに大人になった人々が子どものころに遊んでいた「昔懐かしの遊戯王」でした。
インフレ以前、複雑化以前、高速化以前の遊戯王。
世界中の人とそのような環境で遊ぶことができたというのが、当時のヒットに大きく貢献していたと思います。
また、時を同じくして、遊戯王OCGにおいても、一つの大事件ともいえるルール改定がありました。リンク召喚が登場したのです。
エクストラデッキからのモンスターの召喚を制限するかのようなルール改定。OCGにおいても高速化したデュエルを以前の姿に戻そうとする意図が感じられました。(実際にはそれは叶いませんでしたが)
当時はまちがいなく、過去の遊戯王への回帰が大きな流れでした。
そしてそれは、遊戯王が古参・新規プレイヤーを獲得するための一手だったでしょう。
〇デュエルリンクスにおけるシンクロ導入
そんな流れのなかで生まれたデュエルリンクスも、ここまでの時間を経て、シンクロの導入に至りました。
これだけ時間が経ってプレイヤー層が変化してきたということもあるでしょうが、リンクス内でもデュエルの複雑化が始まりました。
今後、エクシーズ召喚とかも導入されていくんでしょうね。
(リンクスは場に3体までしかモンスターを出せなかったと思うので、鬼畜なほどの展開はされないのではと思いますが)
リリース当初に評価されていた要素を捨てたように見えるデュエルリンクスの今後の動向が楽しみですね。
ただ、今回のシンクロ導入は見方を変えれば、非常に評価すべきこととも言えます。
OCGでは新規プレイヤー参入や古参の復帰の困難さが指摘されていますが、今回のシンクロ導入、そして今後エクシーズなども導入されていくとすれば、それは、
「新規・古参プレイヤーが遊戯王OCGの進化の過程を追体験できる」
ということになります。
それによって、進化に置いて行かれた古参、複雑さゆえに手が出せない新規がゆっくりと現代遊戯王を学ぶことができるのです。
それは結果的にOCG人口を増やすことにつながります。
ここまで考えれば、デュエルリンクスにおけるシンクロ導入はルール改定で失速した遊戯王の再興の一手となるのかもしれませんね。